理事長だより

理事長だより

大阪商業大学堺高等学校3年生を対象に、講演会が開催されました。

2024年6月17日

 6月13日(木)、大阪商業大学堺高等学校体育館において、谷岡一郎理事長・大阪商業大学学長が「『世に役立つ人物』とはどんな人間か」と題して、3年生生徒全員を対象に講演されました。

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 冒頭、趣味や専門分野について自己紹介され、「分野はなんでもいい。興味を持ったら何でもどんどんチャレンジしてください」と述べられて本編へ。学園の建学の理念『世に役立つ人物の養成』を解釈する4本の柱『思いやりと礼節』、『基礎的実学』、『柔軟な思考力』、『楽しい生き方』について取り上げ、「これらすべては、将来みなさんがリーダーになるために必要な素養です。どんな小さな集団でも結構、みなさんはリーダーになるんだ、リーダーにならなければならない、ということを忘れないでください」とお話しになりました。それぞれの説明の途中でクイズタイムを2度設定され、挙手して答えた生徒には正誤に関わらず著書を贈られていました。特に1問目、統計をもとにした新聞記事からの出題に生徒が一発で完璧な回答をしたときの理事長は、驚き!の表情でした。

 その後「みなさんはずっと情報に頼ってそれに従って生きていくのか、それとも情報を発信する側にまわりたいのか。情報を発信する側にまわらなければ、リーダーにはなれません。リーダーになるためには常に考える必要があります。暗記をもとにいろいろなことを考えるのは結構、でも計算できない情報に常に気を配らなければ、ほんとの意味でのリーダーにはたぶん慣れないでしょう」。
 「知的好奇心があればあるほど、世の中は楽しくなります。チャレンジして、いくらでも失敗してください。でも失敗を放っておいてはいけません。失敗した原因を追究することが大事なんです。必ず失敗から何かを学び取っていただきたい」
 「みなさんが社会に出るときは、今ある職業のうちの3分の1はありません。残り3分の2にしても変容しているかもしれません。みなさんが出ていく社会をこれまでの常識で考えるのは絶対無理です。それよりも、どんな変化があろうと的確に対処し、リーダーとして決断する。知識よりも知恵が重要なんです。そして最後は人間性。失敗したときにみんながついてくるか。『あの人が決断して失敗したのならしょうがない』とみんなに言わしめるかどうか。そういうリーダーになっていただきたい」と続けられました。

 続けて『大学は何をするところか』について触れ、「どんな人間になり、どんな人生を送りたいのか。そのために大学で何を学びたいのか、そして最終的にどんな大学に入りたいか、という決断になっていきます。大学は自分で考え、答えを出す力を訓練をする場です。重要なのはみなさんが大学を出ていくときにどんな人間になっているか。社会的な人間としてどれだけ訓練されているか。世の中でどれだけバリバリ活躍できるか。これが大学の本当の価値です」と結ばれました。