大阪商業大学、神戸芸術工科大学で入学式が開催されました。
4月2日(水)に大阪商業大学、4月3日(木)に神戸芸術工科大学でそれぞれ入学式が開催されました。谷岡一郎理事長は大阪商業大学では学長として式辞を、神戸芸術工科大学では祝辞を述べられました。
◆大阪商業大学
建学の理念「世に役立つ人物の養成」は4つの柱に支えられ、4つの柱で解釈されています。
1つめの「思いやりと礼節」は、これから皆さんが学ぶいろいろな学問やいろいろなことは強力な武器となります。しかし、その武器というものを正しい性根を持っていない人が使うと大変危険なものにも変化します。まず学ぶ前に皆さんは人間として立派でなければなりません。
2つめ「基礎的実学」。10年後20年後に必ず武器になる、必要になる、そういう知識を中心にカリキュラムを組んでいますから、ぜひついて行っていただきたい。ちょっと怠けるとついていけなくなる可能性があります。
3つめの「柔軟な思考力」。教科書に書いてある、スマホやコンピュータで検索して出てくる、そういうことしか見ていない人がたくさんいます。でもこれから皆さんが世に出ていく時にはそういった知識よりも、少なくともそれを応用し、また新たに料理し直し、そして使う人間だけが生き残っていく時代になるでしょう。応用力というのは実は柔軟な思考力、考え続けることからしか生まれません。皆さんはテレビや新聞等のニュースソースによっていろいろな知識を得るでしょう。でもそこを頭から信じないで、必ず疑問を持ってください。この裏には一体何があるんだろう、その結果何が起こるんだろう、そして今自分は何をなすべきなんだろう、そのように考え続けてください。スマホアプリはいろんな便利なものが存在し、どのように使っても結構ですが、でも最後に決断しないといけないのは皆さんです。1日に30分からでいいので、できるだけスマホを休める時間を作っていただきたい。その間は自分の頭で必ず考えてください。
そして4つめの「楽しい生き方」。世の中には苦しいことが楽しいことのだいたい倍ぐらいあります。でも苦しいことの半分、すなわち3分の1は気持ちの持ち方次第で楽しいことに変えることができます。それがポジティブな思考力。そうすることによって楽しいことと苦しいことを逆転させることも十分可能です。前向きに、とにかく何かをやってみよう、チャレンジしてみよう。この大学でよく聞く言葉に「やるかやらんか迷ったらやる」があります。私が最も大切にしている言葉の1つで、普段の生活の行動様式を言っています。迷った時は私の言葉を思い出してください。
4年間という大学生活はみなさんが伸びる大きなチャンスです。このチャンスを逃さないように、そして大学生活の中で成し遂げた人が社会へ出てリーダーになっていくんだということを申しあげておきたいと思います。
◆神戸芸術工科大学
30年前、1995年神戸の地に大きな震災が起こりました。そしてこの大学もかなりの被害を受けましたが、みんなで手を取り合って神戸の街をもう一回作り直そうということで現在の神戸市があります。
このキャンパスのずっと奥、グラウンドのほうに桜の樹が何十本かあります。その桜の樹はこの震災を機に若木を有志一同で植え、その後も順番に増やしていきました。桜の樹というのは冬が厳しく長いほど見事な花を咲かせるといいます。でも花を咲かせてみんなを感心させている時間は結構短いのです。その後また緑の葉になり、暑い夏を過ぎ、秋を迎え、そして寒い冬、厳しい冬を経てまた次の花のために栄養を貯めます。皆さんがこのように繰り返すのも、おそらく作品というものを通じて皆さんはいろいろな挫折もあり、また華やかな舞台もあり、いろんなことを経験するでしょう。
初代学長の吉武𣳾水先生は、1989年の開学当初に大学のコンセプトを私に説明する時にこう仰いました。「この大学は“もの”をデザインするだけではありません。実は“こと”、プロセスをデザインするんです」。例えばこのマイク1つをとっても、原材料があり、そして実際に修理がなされたり、そして廃棄した後リサイクルに回る、そういったことがずっと繰り返されていきます。こういうデザインというのは“もの”だけではなく、時間軸も含めたプロセスなんだというのが吉武先生の教えでした。皆さんもこれから学園生活というものを自分自身の生活をデザインし、そしてそれが見事なハイライトをいくつも持ったものであることを心より念願しております。いろんな分野に興味を持ち首を突っ込んでみることは、遠回りに見えて実は近道です。ですから遠回りに見える寄り道をいくらでもしてください。それが皆さんをひょっとしたら全く別次元の人間に持って行ってくれることがあるんだと、私は確信しております。