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法人職員対象「夏期研修会」で講話をされました。

8月23日(金)、ユニバーシティ・コモンズ リアクトで実施した、谷岡学園法人職員を対象にした「夏期研修会」の第1部で、谷岡一郎理事長が講話をされました。

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講話のテーマは『学園が目指すもの─100周年を見据えた雑感─』。まず前半では『私学法の基本精神』について、「戦後すぐに私学法が完成な形を迎えましたが、その基本精神は第一条に書いてある“自主性”と“自律性”です。これに最終的に“多様性”という言葉が入りました」と紹介され、続けて「公費助成」「私学振興助成法」というトピックを掲げ、私立学校の立ち位置について、ご自身の考えも交えて説明。1949年の衆議院文部委員会の議事録を引用し、私立学校の公共性についても触れられました。

後半は「我々が目指す先」について。「私学の自由と公共性の妥協点を探りながら、補助金をもらっている以上、公共の事を常に国のためにどうなる・・・そういったことも考えなければいけません。私は補助金に対しては当然の権利、日本の将来を支える人材を出すための政策的資金だと考えています。国立の大学生も私立の大学生も本人が実力を示し、証明する限りにおいてそれは公平であるべきだと考えています」と述べられ、「やはり競争が基本です。勝った者が残り負けた者が残念ながらもう一回新規やり直しをお願いする、そういったものが日本の近代資本主義社会の世の中では基本にあると考えています。ですから我々は競争するんだ、他の大学と。その心持ちを忘れないでいただきたいと思います」と述べられました。

続けて「学長たちが自由に討論する会議で『学校の中にはエリートをエリートにするところだけではなく、さまざまな人間をエリートにしていく大学もあるし、そのほうがはるかに努力がいるんだ』という話をしたことがあります。『潜在能力を伸ばす機関になりたい』、それが私の求めることです」とお話しになりました。

最後に職員に求めることとして、「上ばかりを見るのではなく、どちらかといえば下を見て、上にはきつく文句を言うぐらいの人間が欲しい」「少々失敗してもめげずに頑張る。また打たれ強い。そういった人間がもっともっといてほしい」との思いを述べられたあと、「100周年に向けて職員の皆さんが新たな考え方を持ち新たな意志を持ち新たな責任感・愛校心、そういったものを発揮していただいて、この学園をぜひ盛り上げていただきたい」と結ばれました。