理事長だより

理事長だより

第六回

2011年 4月 8日

この度の、東日本大震災で犠牲になられた多くの方々へ衷心より哀悼の意を表しますとともに、被災された多くの方々へお見舞い申しあげます。
また、本学園在学生の関係者、新たに入学される方々、教職員の関係者の情報確認も進捗し、今後について適切な支援体制の実施に向け取り組んでおります。
地震で大きく揺れる映像、繰り返される余震への注意に続いて、波が町の建物を、家を、全てを飲み込み、押し流して行く残酷な映像に言葉を失いました。しかし、その後、被災地域の方々が取られた冷静な行動は世界各国から絶大な評価を得ました。本来なら、「火事場ドロボー」が横行し、無人の商店に入り込み根こそぎ奪っていく「略奪行為」があっても何らおかしくない状況であっても見事に秩序ある環境が保たれました。正に法治国家である我が国の面目躍如ではないでしょうか。併せて、この国が、先進国からの僅かな技術の伝承から創意工夫を重ね、今日において世界に誇る工業技術が、東京都心の超高層ビル街が、今回の地震においても何ら損傷することなく、現状を保っていることが高い技術力を証明しています。
被災地の復興に向け、被災された方々が、様々な教育の場面で教えられてきた、「協調、規律、自立」を行動規範として秩序が保たれていること、人々が過去から学んだ様々な叡智を結集して、必ずや復興の礎を作り見事に復活を果たされることを願って止みません。
改めて亡くなられた方々のご冥福をお祈りし、不自由で過酷な避難生活をおくられている方々へ心よりお見舞い申しあげます。